★税理士三瀬のコーヒーブレイク★8
「間」魔力
プレゼンの間、聞き取りの間、話し方の間、スポーツの間、笑いの間。
あらゆるジャンルにおいて「間」を意識すると物事の視野が広がる気がします。
話のうまい人は「間」の取り方が上手い。
「人志松本のすべらない話」をじっくり観察して聞いてみると、起承転結として
「間」の取り方、笑いのピークまでの「間」の入り方に対して実に計算して工夫
を凝らしています。
野球の醍醐味はピッチャーとバッターの18.44メートルにおける「間」の駆け引き
です。今年の日本シリーズにおいて、マー君とジャイアンツの各打者の
「間」合いは見るものをワクワク、ハラハラさせてくれました。
相続における「間」。
そこには「間」を取り巻く不可思議な魔力が潜んでいます。
相続における「間」とは距離間。
親と子の距離間、子と子の距離間、税金に対する距離間、ぞれぞれの「間」に
対するバランスが大切です。例えば、親子の距離間とは単なる物理的な距離だけ
ではなく、感情的な度合いを含みます。税金に関して言えば、過度な節税対策
より財産の保全と納税資金のバランスが大切になります。
その距離間が相続を機にバランスを崩してしまう。それは単なるお金という勘定
の問題だけでなく、相続人間の感情のバランスも同時に大きく揺らいできます。
一度崩れた「間」の修復は当事者では困難を極めます。だからといって、直ちに
弁護士に依頼すればどうでしょうか?恐らく火に油を注ぐように、
さらに過熱して修復困難になります。弁護士は相続人全員の公平を責務として
いるのではなく、各依頼者(相続人)のための利益を最大限に考えるからです。
弁護士への依頼は最終手段です。
私はこの崩れたバランスの修復役として税理士が一番身近な存在だと
自負しています。複数の相続人からの依頼を受けて、全員の利益を守る。
それは、税理士の職務が適正な相続税の申告を通して、
遺産分割協議のアドバイスができるからです。
弁護士は家の建て替え業者です。壊して新たに建て替える。
そこには相続人同士の「間」は存在しません。
私は相続人同士の「間」をリフォームする匠でありたいと願っています。
家庭には、法律も弁護士も、裁判所も入れません。それを提案できる立場に
いるのは相続人全員の利益の擁護者である税理士だけです。
ちちんぷいぷいぷい。相続の「間」の魔力に魔法をかけて円満に・・・。