★税理士三瀬のコーヒーブレイク★6
『相続百景~真剣勝負の場~』
真剣勝負の試験勉強。
例えば、必死の試験勉強の結果、その結果が不合格であっても、命まで取られる
ことはありません。試験結果を受けて、もう少し勉強しておけば良かったと、後悔
する方は多いと思いますが、2度目のやり直しはできます。
しかし、事業承継における相続は違います。ある意味、真剣を持つと同じような
覚悟が必要になるのではないでしょうか?2回目はありません。
相続対策が間に合いませんでした。何も検討しませんでした。その結果、高額な
相続税をそのまま払ってしまったら、会社も家族も従業員も守れなくなります。
“事業承継対策”“相続税対策”で一番大切なことは『事前』に行うことです。
相続が発生する前に、社長が『意思と遺志』を示し、それに沿ったプランを構築し
実行することです。
この話をすると決まって返ってくる回答の代表例とは・・。
「頭で分かっているけど、時間は十分あるから、もう少し、時間が経ってから
始めます。」
「業績は停滞気味だから、株式評価はそれほど高くないはず。」
「相続税対策をしても特に変わらないでしょう。」
そして、極めつけは
「私はまだ死なない」・・・。(苦笑)
事業承継を含めた自社株対策ほど、事前に長期的な視点を必要とします。
相続税及び贈与税における株価評価は、皆さんが普段見ている決算書の数字では
ありません。決算上の数字は悪くても、実際、相続税の評価額は内部留保を含めて
高額に計算されるケースは少なくありません。
事業承継における相続は、通常の相続とは違います。相続人間の問題だけでなく、
従業員、取引先、一社会的に影響が及びます。事業承継で揉めているケースで
言えば、ニトリで有名な似鳥家のお家騒動であったり、京都の有名カバン店
一澤帆布を見れば、いかに大変であるか実感できると思います。
だからこそ!声を大にして、事務所の中心で私の魂を叫びたい。
いやムンクの叫びと言っても結構。
まずは、皆さんの相続税法上の株式評価はいくらになるのか?ということを知って
欲しい。
そして、税務上の事業承継対策があることを知って欲しい。
私が考える「転ばぬ先の株価対策四か条」を紹介します。
壱:税務上の時価を知るべし
弐:社長の意思を尊重すべし
参:対策はベストな方法ではなく、ベターな方法を選択すべし
四:後継者に株式を贈与するタイミングを知るべし
失敗の許されない真剣勝負の場。会社の発展はスムーズな事業承継にあると
言っても過言ではありません。まずは皆様の確かな軌跡!(奇跡)を残すための
第1歩を考えてみませんか?