【相続相談手帖】第49話~本当に怖い!!負債相続~(令和2年11月)

「私は、父親が亡くなり、父親の財産をすべて相続しました。財産の内容はアパートの土地建物1.5億円と金融資産1千万円、銀行からの借入金9千万円です。法定相続人は私(長男)と姉と妹です。姉と妹は「何も相続しない」ということで、分割協議書に押印をもらいました。この時に注意すべきことがあれば教えてください。」

 

債務については、仮に相続人において分割協議で定めたとしても、相続人の間では有効ですが、債権者には対抗できないということに十分な注意が必要です。つまり、このケースでは、姉と妹は、金融機関(債権者)に対する借金を承継しているということです。

仮に、数年後、長男の収入が途切れ、借金の返済が困難になった場合、金融機関は、法定相続人である姉と妹に対して各人の法定相続分3,000万円ずつの返済を求めるのです。

 

では、どのように対策すればいいのでしょうか。

 

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STミニ会報VOL49