相続税対策のイニシアチブは誰がとるのか?

 

相続税対策の相談に来られる方の大半は、親側からです。

たまに、後継者側からきます。

 

問題は、誰から相談がくること、ではありません。

親子で相続のことを話し合える素地があるかどうかです。

 

親からでも、子からでも、家族の問題としてお互いに認識することです。

 

例えば、相続税対策として、法人化を検討するとしましょう。

親の方は、ぜひ、節税につながるのであれば、やりましょうと同意する。

 

一方、子の方は、そんなややこしい対策は避けたい。

法人化の制度は理解できない、と否定する。

 

ここで、大きなミスマッチが起きる。

この場合、親子で話し合っても何も解決に至りません。

 

ここで登場すべきは、やはり専門家です。

専門家と当事者の間で話を展開する。

 

我々は、対策を進めるということよりも、現状を説明します。

今これだけの問題があり、将来のリスクを解決するのにこんな対応策が考えられます、と。

 

要は、当事者の認識不足を補う「通訳者」です。

 

生前対策の最大のメリットは、単なる節税のためだけではありません。

生前対策を通して、家族がひとつになることです。

 

家族の共通の問題として話し合い、お互いに解決する取り組みが、家族のコミュニケーションを生み、絆を強めるような気がします。

 

対策を一つに決めることでなく、家族の話し合いの中で柔軟に対応できる素地を作っていけば良いのです。

 

ぜひ、円満な家族の潤滑油として、専門家の活用をおすすめします。